重層下請構造、工事単位で国交省が実態把握へ……行き過ぎ是正へ対策検討

マネジメント

 国土交通省は、工事単位で重層下請構造の実態を把握する調査に乗りだす。生産性の低下などにつながりかねない行き過ぎた重層構造の改善を促進する対策の検討に役立てるのが狙い。公共工事、民間工事の両方を対象に数千~1万件程度のサンプルを集め、工種別や工事規模別に重層下請構造の現状を把握する。行き過ぎた重層下請契約が発生する要因も探り、下請次数の抑制に効果がありそうな発注者や企業の取り組みも調べる。国交省は、重層下請構造について、施工の専門化・分業化の進展や工事量の繁閑への対応などから、一定の次数は不可避とみている。一方で、行き過ぎた重層化が間接経費の増加を招き、生産性の低下や労務費へのしわ寄せといった課題が生じる一因にもなっていることから、実態を把握した上で対策を検討する。

 5月に開かれた建設産業活性化会議(座長・北川イッセイ副大臣)で国交省は、行き過ぎた重層化の回避に向けて、効果的な方策を検討するために、まずは実態調査を行う方針を示していた。企画競争方式で効果的な調査方法の提案を公募。その提案を基に建設工事の施工体制に関するデータを収集・整理し、工種、規模、地域などの平均的な下請次数や専門工事の内容の実態を把握する。本年度末にまとめる調査結果から、不要な下請契約を把握し、生産システムの改善や効率化につながる方策を検討。これを建設業界や公共工事を発注する地方自治体と共有することで、関係者一体となって重層下請構造の改善を促進する。重層下請構造をめぐり、日本建設業連合会(日建連)は、18年度までに可能な分野で下請次数を原則2次以内とすることを目指す方針を示している。京都府や福井県など一部の自治体の発注工事では、下請を一定次数までに制限するなどの取り組みも見られる。重層下請構造に関してはこれまで、企業単位で実態を把握する調査はあったが、施工体制に着目した本格的な調査事例はないという。

国交省/重層下請構造、工事単位で実態把握へ/行き過ぎ是正へ対策検討

《日刊建設工業新聞》

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