業界挙げ新しい乳用種雄牛を選抜……デビューは来年2月

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酪農家と官民の関係機関など酪農業界が"オールジャパン"で連携し、新たな国産乳用種雄牛をデビューさせることが15日、分かった。「J―Sire(ジェイサイアー)プロジェクト」(優秀国産種雄牛作出検討委員会)の一環。酪農家や家畜人工授精師ら生産現場の意見を反映させ、日本の気候、飼養環境に適した種雄牛を選抜する。酪農の生産基盤強化につなげる。種雄牛は来年2月にもデビューする見通しで、同委員会の大きな成果となる。同委員会の運営を支援する家畜人工授精事業体協議会(家畜改良事業団、ジェネティクス北海道、十勝家畜人工授精所)が発表した。乳用種雄牛づくりは、農水省の家畜改良増殖目標に基づき、同協議会を構成する3団体と家畜改良センターがそれぞれ取り組んできたため、酪農家らの意見を直接反映させる仕組みがなかった。国産種雄牛の能力は国際的に高い水準にあるものの、輸入精液の利用率は4割程度あり、現場のニーズを取り入れた改良が課題になっていた。同委員会は酪農家と家畜人工授精師協会、種雄牛づくりの専門家、指導機関などで構成。2011年5月に設立した。家畜改良センターの雌牛群を母体に候補牛を生産し、その娘牛を調べる後代検定事業に参加。検定成績を基に種雄牛を選抜する。同委員会が方針づくりから交配計画、牛の選抜まで各段階に関わる。目指すのは、ピーク時の乳量を長く保つことに優れ、乳房や乳頭の形が良い牛。泌乳能力と体形など全体のバランスを見る総合指数(NTP)の上位40以内を前提としながら、目指す特徴を備えた牛を選抜する。11年度に15頭、12年度から毎年25頭の候補牛を後代検定にかけ、現在100頭が選抜を待っている。初年度の牛の成績が8月から出始め、来年2月にも、初の種雄牛が選抜される見通し。菱沼毅委員長(畜産技術協会会長)は「新しい種雄牛づくりの一歩を踏み出せた。現場の意見を取り入れて、酪農の競争力強化につなげたい」と意気込む。(飯島有三)

業界挙げ乳用種雄牛 来年2月デビュー 酪農家の声を反映

《日本農業新聞「e農net」》

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