JR東日本「品川開発プロジェクト」で国際交流拠点を創出 画像 JR東日本「品川開発プロジェクト」で国際交流拠点を創出

インバウンド・地域活性

駅が街にとけ込むヒューマン空間

 JR東日本が東京都港区の品川車両基地跡地で進める「品川開発プロジェクト」。品川駅北側に広がる約13ヘクタールの敷地に、ビジネスや文化、地域の交流拠点を創出する計画だ。昨年6月に総合企画本部内に新設した品川・大規模開発部の高橋武担当部長は「何もなかったところに新たな街を造り上げる、当社にとっても重要なビッグプロジェクトであり、周囲とうまく連動しながら開発を推進していく」と意気込みを語る。

 品川車両基地跡地は品川駅から田町駅側に南北1・6キロにわたって細長く延びた敷地。JR東日本は営業線の運行形態の見直しに合わせて基地の再編整備を実施。基地跡地の中心部には山手線・京浜東北線の新駅を設置する。
 一帯の再開発の核となる新駅は2020年東京五輪までに暫定開業させる計画だ。橋上駅タイプの2階建ての駅舎では、コンコースと駅前広場の上部を大屋根で覆い、周辺の街並みやにぎわいとの一体化を図る。
 新駅周辺の開発は事業全体のリーディングプロジェクトに位置付けられる。高橋部長は「新駅周辺は駅が街に、街に駅が溶け込むようなイメージ。駅から周辺街づくりを波及させ、駅と街を一体的に造り上げていく」と強調。暫定開業の段階で五輪を迎えることから、駅前広場を使った街づくりのPR活動や、パブリックビューイングなど五輪を盛り上げる仮設施設の整備も含めて開発計画の詳細を検討している。
 現在、基地跡地での施設整備のあり方などを示すグランドデザインを策定中。並行して土地区画整理事業の都市計画決定手続きを進め、15年度中の都市計画決定を経て、23~24年ごろの街開きを見込む。
 道路や広場などの基盤整備の計画を現在、都など関係機関と詰めている。上物の整備については、基本的な考え方を自社を中心に固める方針だ。
 「コンペ方式による開発提案や他社とのアライアンスによる共同開発は選択肢ではあるだろうが、われわれにもやってみたい街づくりのイメージがある」と高橋部長。建物が壁のように立ち並ぶ無機質なハード主体の新都心ではなく、「敷地にゆとりを持たせながら、にぎわいに満ちあふれたヒューマンな空間づくりをしたい」と青写真を描く。
 先行整備する新駅と周辺開発の事業スケジュールに余裕はない状況。今後の発注方法なども含め、関係者らで知恵を出し合い、業務・商業・居住などの都市機能が高度に集積した国際的な交流拠点の創出を目指す。
《日刊建設工業新聞》

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