お米小売りは値下げより「増量」――店頭でちょい足しが人気 画像 お米小売りは値下げより「増量」――店頭でちょい足しが人気

マネジメント

店頭に並ぶ米袋に「お得感」を演出しようと、米を“ちょい足し”して売るスーパーが出てきた。米の値段を下げても、なかなか消費者の手が伸びない。そこでセールスポイントを「値下げ」から「増量」に転換。米袋に増量分を提示し、ひと目見れば分かるように工夫した。この方法で売り上げ点数を前年より3割伸ばしたスーパーもあり、消費者の人気を呼んでいる。

東京都北区の西友赤羽店の米売り場。赤地に黄色い文字で「10キロ+600グラム(約4合)増量」と書かれた米袋がひときわ目を引く。「2人暮らしで食べ切れないから、普段10キロ袋は買わない」という60代の女性が、その文字を見て購入を決めた。「やっぱり増量という響きは、主婦にとって魅力的」と納得する。

全国で348店舗を展開する西友は、米の販売で他店との違いを出すため、価格を据え置きのまま容量を増やす取り組みを5月から始めた。秋田産「あきたこまち」の5キロ袋に300グラム、10キロ袋に600グラムそれぞれ増量し、店頭に並べている。

西友によると、これまで価格を安くしてもなかなか売れなかった米が一転、売上点数が前年を3割上回ったという。「これほど米の売り上げが伸びるのは、通常まずない」と驚く。

スーパーだけでなく、米卸も主体となって増量に取り組む。名古屋食糧(名古屋市)は4月、宮城産の「ひとめぼれ」を10%増量した米袋を売り始めた。納めるのは関東のスーパー約100店舗。それまで前年を下回っていた売り上げが急伸し、2割超の数量を売り上げた。

名古屋食糧は「これ以上安い売価に消費者が慣れてしまわないよう、増量という手段をとった」と説明する。レギュラー販売はせず、期間を区切っての販売で、6月いっぱいでいったん終了したが、「明確な効果があり、卸していたスーパーからの要望の声も上がっているため、再販を予定している」という。

米 お得感演出 “ちょい足し”に商機 小売り 値下げ→増量

《日本農業新聞「e農net」》

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