【地方発ヒット商品の裏側】究極の白醤油を世界へ――「足助仕込 三河しろたまり」日東醸造 画像 【地方発ヒット商品の裏側】究極の白醤油を世界へ――「足助仕込 三河しろたまり」日東醸造

インバウンド・地域活性

 「白醤油」をご存じだろうか? 小麦を主原料とした、愛知県特産の琥珀色の醤油のことだ。独特の甘みと風味があり、料理の隠し味として全国の料亭で重宝されている。大正初期創業の日東醸造株式会社(愛知県碧南市)も、この白醤油を製造する醸造家のひとつ。中でも、厳選した素材を天然醸造で仕込んだ白醤油「足助仕込 三河しろたまり」は、平成13年の販売開始以来、好調な売れ行きを見せている。同社の蜷川洋一社長に話を聞いた。

 まずは醤油についてだが、日本農林規格(JAS)が定義する醤油は全部で5種類。全生産量の8割以上を占める「濃口(こいくち)」、関西で生まれた色の淡い「淡口(うすくち)」、主に中部地方でつくられる、とろみと濃厚な旨みが特徴の「溜(たまり)」、山口県特産の「再仕込み」と愛知県特産の「白醤油」だ。

■全醤油生産量の0.7%に過ぎない白醤油
 白醤油の一番の特徴は、一見するとみりんのような琥珀色をしていること。その理由は材料と製法にあるという。一般的な醤油の原料は大豆と小麦が半々であるのに対し、白醤油はほとんどが小麦。加熱処理を行わずに製造することで、独特の淡い色をした醤油ができあがるのだ。

 江戸時代後期、愛知県三河地方で小麦と大豆を原料とした金山寺味噌を作る時に桶にたまった汁(たまり)を調味料として使ったのが、その始まりだと言われている。ほんのりとした甘みと豊かな香りが特徴で、茶碗蒸しやお吸い物といった色をつけず風味をつけたいという料理の調味料として最適。プロの料理人が好んで使用している。しょうゆ情報センターの統計によると平成25年度の白醤油の生産量は5619キロリットルで、醤油種類別の構成比はわずか0.7%。希少価値の高い醤油ともいえそうだ。

《DAYS》

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