日本の未来企業―次の100年を創る/ライフネット生命保険 出口治明会長兼CEOインタビュー 画像 日本の未来企業―次の100年を創る/ライフネット生命保険 出口治明会長兼CEOインタビュー

マネジメント

 インターネットで生命保険を身近な存在に―。安くてシンプルな商品が売りの“ネット生保”。この草分け的存在となったのがライフネット生命保険だ。

 2008年に大手生保会社の資本を介さない、戦後初の独立系生保として産声を上げた。創業者は日本生命保険出身の出口治明と岩瀬大輔の年齢差約30歳のコンビ。創業当時、出口は御年60歳。還暦のベンチャー経営者としても当時、話題となった。

 現会長で最高経営責任者(CEO)の出口はもともと、生保業界では有名人だった。業界最大手の日本生命在籍時はエリート街道を走り、金融制度改革で旧大蔵省と折衝を重ね、95年に56年ぶりとなる保険業法改正につながる礎を築いた。その後、ロンドン現地法人社長、国際業務部長と国際化に向けた取り組みで手腕を発揮してきた。

【一度身を引く】
 ただ、金融危機をきっかけに会社の経営方針が国内重視にシフトしたことで、営業部門に異動。ネット生保のアイデアを考案したのは、この時だった。「高コストの営業職員の販路をネットに切り替えれば、安価な保険料で広く普及するのでは」。実現の機会はなかったが、当初は「e-life」として構想を温めてきた。

 ところが03年、グループのビル管理会社に出向を命じられた。実質的な左遷。当時は「もう生保業界に戻ることはないだろう」と出口は覚悟。自身がこれまで業界で培ってきた知見を本にまとめ、これを遺書としていったん、業界から身を引くことになった。

 06年に転機が訪れた。知人を介してある投資家と知り合ったことで、ネット生保立ち上げの話が再びよみがえる。この投資家を介して現社長の岩瀬とも出会った。頭に描いていたベンチャー企業のプロジェクトが動きだした。

 そこから2年間、金融庁との折衝や出資金集めなどの準備を経て08年に創業を迎えた。再び生保業界に帰ってきた出口だが、開業時を振り返ると「本当に偶然が相次いだ。開業もあと半年遅れていたらリーマン・ショックでたち消えていた。幸運だったのかな」と笑う。

《日刊工業新聞》

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