企業のストレスチェック義務化控え、メンタルケアへ関心2割以上……帝国データバンクが従業員の健康管理について調査 画像 企業のストレスチェック義務化控え、メンタルケアへ関心2割以上……帝国データバンクが従業員の健康管理について調査

人材

 帝国データバンクが「従業員の健康管理に対する企業の意識調査」の結果を発表した。健康診断など、健康保持・増進策を実施する企業が全体で8割以上に上る一方、過重労働があったとする企業が1割を超えるなど、労働環境の問題も浮き彫りになっている。

 今回の調査は帝国データバンクがTDB景気動向調査の5月調査と同時に実施したもの。調査期間は2015年5月18日から31日で、有効回答企業数は1万664社。

 まず従業員に対する健康保持・増進策を行っているかどうかについては、84.2%が「行っている」と回答。目的としては「福利厚生」が最多(56.8%)で、「法令遵守」(46.6%)、「従業員のモチベーション向上」(43.6%)といった理由が続いている。

 具体的な実施事項としては事業主に実施義務、従業員に受診義務がある「定期健康診断」が95.3%でトップ。さらに実施率4割台の「健康診断の事後措置」「職場の喫煙対策」に次いで、「心身の荷重負荷要因の対策」、いわゆるストレス対策や「職場環境の改善」が3割台でランクインしている。喫煙関連についても完全分煙が55.2%、全面禁煙も23.7%と大きな割合を占めている。

 一方で、過去1年間で月間の時間外労働や休日出勤時間が100時間を超える「過重労働」となる従業員の有無についての質問では、全体で12.5%が「いた」と回答。小規模企業では5.8%にとどまったが、大企業では21.7%と2割を超えており、規模が大きいほど過重労働が発生している傾向となった。業種別では「運輸・倉庫」「サービス」の2業種で2割以上。その他、「放送」「人材派遣・紹介」「情報サービス」などでも多く、人手不足の傾向が強い業界で過重労働が多い傾向と分析している。

 対策として今後導入したい健康保持・増進サービスとしては、大企業では「メンタルヘルスに関する各種チェックの策定・実施」が33.7%でトップ。中小企業でも「従業員に対する教育研修(20.8%)」に次いで2位にランクインし、全体でも21.9%でトップになっている。特に大企業では「ストレスチェックに関する運営」が23.9%で2位になっており、高い関心が見受けられる。改正労働安全衛生法が今年12月から施行され、従業員50人以上の事業所でいわゆるストレスチェックが義務化されることを受けての関心の高まりだろう。

 改正労働安全衛生法では、50人以下の事業所でもストレスチェックが努力義務になっている。今回の調査でも過重労働の結果従業員がうつ病になるといった回答も寄せられており、チェックと同時に労働環境を含めたケアは規模を問わず、重要な課題といえそうだ。
《こばやしあきら》

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