研修生の受け入れから始まり現地工場を設立、出口処理でWin-Winを築く 画像 研修生の受け入れから始まり現地工場を設立、出口処理でWin-Winを築く

海外進出

 中小企業基盤整備機構(中小機構)が運営する中小企業ビジネス支援サイト「J-Net21」は8日、「中小企業の海外展開入門」コンテンツの企業事例「わが社の国際ビジネスのポイント」で、「第49回 日本でシェアNo.1の工具をベトナムでも生産[フジ矢]」を新たに公開した。

 中小企業にとって人材の確保は大きな経営課題の1つ。ニッパやペンチをはじめとした工具の企画・開発・製造を手がけるフジ矢も、バブル崩壊後の1990年代に同じ課題に直面し、製造現場の人材を海外に求めた。2002年に技術研修制度を活用し、ベトナムからの研修生の受入を始めた。

 しかし、同社は単にベトナム人研修生を受け入れただけでは終わらない。ベトナムは手先が器用な国民で、国が人材を厳選して手配しているため、研修生はいずれも優秀だが、研修制度では3年で母国へ戻らなければならない。そこで、帰国後も研修生を活かせないかと模索したのだ。その結果、ベトナムに工場を設立することを決断し、07年8月に100%子会社の「FUJIYA MANUFACTURING VETNAM」を設立した。

 研修後の働き口が用意されていることは、ベトナム人研修生にとって大きなメリットだが、一方の同社にとっても、知識や技術を教えたせっかくの人材を逃すことなく活用できる。研修先として出口処理も考えたことで、互いにWin-Winの仕組みを築くことができたのだ。海外に人材を求める場合、どの国からどのように受け入れ、どのようにすれば活かしきれるか――フジ矢の事例から学べることは大きい。
《加藤宏之/HANJO HANJO編集部》

編集部おすすめの記事

特集

海外進出 アクセスランキング

  1. インド高速鉄道建設、JR東グループ中心に事業参画へ!

    インド高速鉄道建設、JR東グループ中心に事業参画へ!

  2. 「日本流タクシー」がフィリピンで成功した理由

    「日本流タクシー」がフィリピンで成功した理由

  3. 【養殖モノを海外で売る!:3】狙うは富裕層、DHA強化ブリ

    【養殖モノを海外で売る!:3】狙うは富裕層、DHA強化ブリ

  4. 【養殖モノを海外で売る!:1】ホタテの次に来そうな魚介類は?

  5. トヨタ、タイで新型「カローラ・アルティス」を発売

  6. インドネシア初の地下鉄工事本格化…「世界最悪」渋滞解消めざす

  7. インドネシア日本語辞書アプリ無料版、日本ほか世界へ配信開始

  8. 不況のタイ、しかし「どこに行っても中国人」は変わりなし

  9. 経済発展に湧くベトナムでの日系企業の挑戦

  10. NZリンゴがスーパー席巻、本末転倒!?

アクセスランキングをもっと見る

page top